歯槽膿漏と口臭の関係
強い口臭を放つ歯槽膿漏。「膿が漏れる」という名前には、強いインパクトがありますよね。
実は歯槽膿漏は歯周病と同義語、あるいは歯周病の末期段階を指す言葉です。歯槽骨が破壊され、膿が出始めるまでには、歯肉の炎症や歯周ポケットの形成といった前段階があります。そうした前段階もひっくるめて、最近では歯周病と呼ばれることが多いようです。
歯がぐらつき、痛みや膿が出る歯槽膿漏になってしまうと、「下水や生ゴミのにおい」と形容されるほどの口臭が発生するそうです。歯の奥から膿がにおうのですから、口臭予防のサプリメントやガムにもさして期待できませんよね。
また、治療も歯肉を切開して、歯周ポケットの中の歯石を取り除くなど大掛かりになります。といっても「歯槽膿漏→直ちに手術→お終い」とはいかないのだとか。
まずは、絶えず発生する歯垢を、ブラッシングやスケーリングでしっかり抑え込む必要があります。歯周ポケットに細菌が補充されないよう、口腔内の環境を整えておかないと、手術の効果が上がらないのです。当然ながら、手術後のケアも充分に行わなければなりません。
他にも歯槽膿漏の度合いに応じて、破壊された骨を再生させる治療や、抜歯して人工歯を取り付けるなど様々な方法がありますが、いずれもかなりの時間と費用が掛かります。
こうして見てみると、口臭の問題を別にしても、歯槽膿漏は是非防ぎたいですね。もちろん、口臭を予防するために口腔内ケアを頑張れば、お口の健康も付いてくる訳ですが。
改めて、日々の歯磨きの大切さを痛感します。