口臭と牛乳の関係

「口臭を予防するには、牛乳が良い」

たいていの方は、どこかで聞いたことがあると思います。

牛乳は魚や肉の臭み取りに使われますし、ニンニクやニラによる口臭の予防にも定評がありますよね。牛乳は胃の中で膜を作り、ニンニクなどのにおい成分を包み込んで防臭してくれるのだとか。食前か、食事中に飲むのが効果的だそうです。

ところが、牛乳は口臭の原因にもなりえると言われています。カギは、ラクターゼという酵素にあります。この酵素は乳糖を分解する為に必要で、離乳前の赤ちゃんの体内には豊富にあるものの、その後は減っていくと言われています。

ラクターゼが欠乏すると乳糖が分解されず、高濃度の乳糖が下痢を引き起こすなどして、正常な消化吸収ができなくなります。そして牛乳のたんぱく質が細菌に分解される過程でにおい物質が発生、口臭のもととなるのだそうです。

人種や民族にもよりますし、人によって症状の程度に差はあるのですが、多くの人がこの「乳糖不耐症」だと言われています。そういえば「牛乳を飲むと下痢になる」という人、私の身近にも何人か居ますね・・・。

もちろん牛乳だけでなく、チーズやヨーグルトなど乳糖を含む乳製品全てで起こります。

特にヨーグルトは、乳酸菌に歯のエナメル質を溶かす作用があるので、摂り過ぎは避けたいですね。もっとも、ヨーグルトには歯周病菌の増殖を抑える働きもあり、口の健康については功罪相半ばするようです。

健康増進には自分の体質をよく把握する、ひとつの食品を摂り過ぎない、といったことが大切ですが、口臭の予防においても同じことが言えそうです。